篠原哲雄監督監督、岸谷五郎さんインタビュー
update 2003/3/5 10:39
2000函館港イルミナシオン映画祭・第5回シナリオ大賞グランプリ受賞作の映画「オー・ド・ヴィ」。3日には先行上映イベントがシネマアイリスで開かれ、篠原哲雄監督と主演の岸谷五朗さんがトークショーで作品との出会いやロケ中の裏話などを紹介し、ファンを楽しませた。22日からの上映を前に、映画や函館のマチについて2人にインタビューした。(4日・本町24、ダイニング&バールカーサ・ディアッソにて)。(聞き手・福士雅巳)
――今回の映画についてお聞きしたいのですが。
篠原 簡単に言うと「あの世」と「この世」の話。現実と幻想のはざまで主人公の順三郎とあやこ、そして火露見と井ノ上と男女の怪しい、異常な関係がある。幻想的なマチ・函館だから撮れた作品。
岸谷 函館ロケは初めてで、脚本を見たときは不思議な話だったが、吸引力というか魔性の魅力があった。順三郎という役は一見、飛んでいるようで実は非常にリアル。表現するのは難しく、ロケ中は必死でした。撮影では特に、大門でのシーンで、建物や土が威圧する空気に、居心地の良さを感じたことを覚えています。
――2人にとって函館はどんなマチですか。
岸谷 北海道的なイメージのない、独立したマチ。街の中が演劇舞台の劇場のような、不思議な所で、いさり火を見た時には何人もの女の魂が浮いているという印象を受けました。また撮影に協力してくれた、映画を愛する人たちの温かさ。これは東京ではありえないことで、変わってほしくないですね。
篠原 光と影の部分があって、同じ港町の神戸や長崎とは違う、幻想的なマチ。十字街の先の方のナトリウム灯が消える辺り、教会群よりも向こうの側にある坂の途中の路地…、魅力的ですね。言葉で装飾してしまうが、よく考えると単に函館や住んでいる人たちが好きだと思う。やっぱり西部地区に住んでみたい。
――今後については。
篠原 今回のロケで上磯の海岸の風景、特にセメント工場のあたりがいいなあと思った。今度はここを舞台に何か撮りたい。スリリングに展開する、サスペンス物なんか。
岸谷 函館には「オー・ド・ヴィ」のイメージが強いですが、撮影の機会があればもう一度来たいですね。
提供 - 函館新聞社
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