道知事選告示まで1か月
update 2003/2/27 12:16
道知事選は告示(3月27日)まで1カ月に迫った。堀達也知事の3選出馬断念を受け、かつてなく新人が乱立する異例の選挙戦の様相を呈しているが、民主・連合が候補擁立に手間取るなど、まだ全体の構図は固まっていない。今月に入って出馬表明が相次ぐという短期決戦であることに加え、既存政党と一線を画す動きや、依拠しない姿勢を打ち出すのが今回の特徴。従来の政党主導の「組織選挙」とは趣を異にする、無党派層を主軸に据えた戦いが展開されそうだ。
既に立候補を表明しているのは、前道経済産業局長の高橋はるみ氏(49)、前副知事の磯田憲一氏(57)、道教組委員長の若山俊六氏(64)、道議会議長の酒井芳秀氏(58)の4人。過去2度の知事選で落選した弁護士の伊東秀子氏(59)も26日夜、支援団体の集会で出馬の意思を明らかにした。
また、民主・連合は出馬要請していた北海学園大法学部の横山純一教授(52)が25日に不出馬を表明したが、その後も独自候補擁立の方針を変えず、新たに複数の衆院議員らの名前が取りざたされている。
自民党推薦の高橋氏は道経済活性化や道庁改革を掲げ、主要都市を回って「経済通」「子育て経験」などを強調、知名度アップに懸命だ。道経産局長時代に培った経済界との人脈、特にIT関係の若手経済人らの強力な支援を受ける一方、自民党と一定の距離を置いた形で幅広く浸透を図る。
磯田氏は「政党主導の候補選考には道民の視点が欠けている」とし、政党などに依拠せず、選挙資金もカンパで賄う徹底した草の根選挙を進め、無党派に食い込む戦略。脚本家の倉本聰氏ら多彩な分野から支援を受け、立国の気概で本道再生を目指す「北海道主義」との理念を打ち出している。
共産党推薦の若山氏は昨年12月、候補の中では最も早く出馬を表明。元中学校教諭の経験に基づく教育政策などを柱に地道な遊説活動を展開、道内各地を精力的に回って支持を訴えている。
自民党道連の候補擁立をめぐり、高橋氏を推す国会議員側と堀知事支援の道議側に亀裂が生じる中、高橋一本化に反旗を翻す形で出馬を決意したのが酒井氏。議長職は第1回定例道議会の会期末(3月5日)まで務めるが、自民党は離党し、無所属で選挙戦に挑む。
95年と99年の知事選で落選した元衆院議員の伊東氏も、支援団体の要請を受けて出馬を決断、選挙態勢の構築作業を加速させている。前回の知事選同様に、既存政党とはくみしない選挙戦を展開する見込みだ。
提供 - 函館新聞社
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