「統一選商戦」動き出す

update 2003/2/25 10:21

 4月の統一地方選に向けて、函館市内でも選挙関連商戦が動き出している。選挙戦に欠かせないポスターやパンフレット、事務所看板を作る印刷・看板業界などは「もともとパイが決まっている商売」と、全般にいまひとつの活気だが、一方では「必勝だるま」のように、売り上げ増に期待が寄せられているグッズも。景気低迷の中にあっても、開票日の墨入れを信じる候補者の気持ちは普遍なようだ。

 複数の印刷業者によると、選挙用のポスターやパンフレットの印刷は1月から注文が入り始めたが、業者自身が特定の候補者を支援していたり、長い付き合いで注文を受けるため、業界全体に分散。取引は、多くても1社につき候補者3人程度にとどまるという。

 「『選挙価格』みたいなものがあり、通常の2、3割増しでうまみはある」としながらも「不景気のこのご時世、落選したら支払ってもらえない恐れも」とまことしやかに語られ、「投票前にすべて現金決済」を徹底する業者もいる。

 看板業も同様、受注件数は多くて3候補者程度。候補者ごとに事務所や選挙カー用の看板、後援会主催の集会などの垂れ幕などを製作・販売しているが、多くの業者が積極的な営業戦略は取っていないようだ。

 このほか、個人演説会の会場などに使われるホテルでも「老舗のホテルを除けば、選挙期間は宴会が減るのは定説」。その老舗からも「前回に比べると4分の3程度の予約で、出足が鈍い」との声が聞こえてくる。

 そんな中、必勝だるまを扱う業者は「どんなものを削ったって、だるまは必ず用意するもの」(レンカ堂)と期待。同店はこれまで選挙用に「白川だるま」(高さ60センチで2万2000円)を扱ってきたが、今回からはもっと高級な「高崎だるま」を加えた。高さ58センチで3万2000円と白川の倍近い値段だが、「威厳のある高崎を求める声は強い」という。

提供 - 函館新聞社



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