資源リサイクル畜産施設、市内に6カ所建設

update 2003/2/19 11:43

 函館市は、資源リサイクル畜産環境整備事業費として約1億円の今年度補正予算を、26日開会予定の定例市議会に提案する。道農業開発公社が事業主体となり、家畜の排せつ物を堆肥化する施設を市内6カ所に建設する。しかし、このうち亀田中野町の施設整備については、地域住民が計画の中止を求める要望書を道や市など4者に提出、18日の市議会経済常任委員会でもこの問題が取り上げられた。

 同事業は、1999年に施行された家畜排せつ物の管理適正化・利用促進に関する法律に基づくもので、各施設に堆肥舎や尿だめなどを整備する。ここで作られた堆肥は地域畑作農家などの地力強化に役立てる。

 函館市内では亀田中野、亀尾、旭岡、鶴野など6カ所で施設整備を予定。総事業費は3億7400万円で、うち50%を国、25%を道が負担し、残る25%は道・市の補助と施設を運営する民間事業者の負担で賄う。

 各施設とも新年度早々にも着工し、年度内の完成を目指す方針という。市による今回の予算措置は、新年度に繰り越して使用できる繰越明許費として議決を求める。

 ところが、亀田中野町の飲食店経営者が17日、同施設建設に反対する趣旨の要望書を道、渡島支庁、市、市議会に提出。関係者によると、同地で養豚業を営む畜産会社が新施設を運営する予定で、新施設から飲食店までの距離は直線で150メートル程度という。

 このため飲食店の経営者は「ふん尿の悪臭は店にとって死活問題」と指摘し、これまでの関係行政機関の対応に対しても「昨年から何度も問い合わせていたにもかかわらず、1月20日になって初めて正式に建設計画を知らされた」としている。

 市議会経済常任委では、石井満委員(民主・市民ネット)がこの問題を取り上げ、市の対応を疑問視するとともに、資料要求した上で次回以降に審議を持ち越した。

提供 - 函館新聞社



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