毛無山登山道が開通

update 2003/10/31 11:16

 【大野】大野町と町自然に親しむ会(丸岡進一会長)が造成を進めていた毛無山(けなしやま、標高750・6メートル)の登山道が、このほど開通した。既存のハイキングコースを経て山頂に至る、全長約5キロの道のり。町と同会は「こう配がゆるやかなルートを選んだ。子供からお年寄りまで、幅広い世代が楽しめる自然の名所になれば」と期待を寄せている。

 大野はかつて、山々の尾根などを経由し、江差へ向かう道があったことから、宿場町として知られた。これらの歴史を広め、古里の自然に親しんでもらおうと、町と同会が登山道造りを計画。6月に現地視察を行い、道の補助を含む約70万円の費用で9、10月に造成作業を行った。

 既存のコースや獣道などを利用し、自然への影響を極力抑えた。国道227号から入り、檜沢の滝を経て大石の沼に至る約2キロは従来のまま。ここから、山頂への約3キロのルートを設定し、草木を刈り取り幅約2メートルの道を切り開いた。

 国道から山頂までの所要時間は約3時間。これらの沢や沼の絶景を楽しみながら、多彩な高山植物などを眺め山頂へ。頂上からは駒ヶ岳やきじひき高原、天気が良ければ羊蹄山も望めるという。

 冬場は利用できず、今季も入山できるのは、あとわずか。来春はゴールデンウイーク明けごろから楽しめるという。

 丸岡会長(39)は「来春に登山会を実施したい。また、高山植物の盗掘防止にも力を入れ、環境を守っていきたい」と語る。そして「クマが出没する可能性もあり、グループで入山してほしい。ただ、ルートそのものはさほど難しくなく、誰でも自然に親しむことができるはず」と話している。

提供 - 函館新聞社



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