年賀はがきは無地が人気

update 2003/10/20 11:45

 函館市民は手書き年賀状が好き? 来月10日から2004年用の年賀はがきが発売される。全国では今年、「インクジェット紙」を20億枚発行、単面や絵入りなどの「無地系」計18億8500万枚を追い抜いた。しかし、道内では依然、無地人気が高く、函館の普通3局の取り扱い分では無地系とインクジェットの割合は6対4となっている。パソコン印刷の普及などで全国的にはインクジェットがトップに立ったが、函館ではまだまだ無地が根強い人気を誇っている。

 日本郵政公社が発行する年賀はがきの内訳は単面(無地)、四面連刷、インクジェット、くぼみ入りと、寄付金付きの絵入り、インクジェットの計6種。このうち一般の利用頻度が高い無地系とインクジェットの全国の発行枚数は、無地系は単面15億枚、絵入り3億8500万枚の計18億8500万枚。インクジェットは20億枚(寄付金付き5000万枚含む)で無地系を1億枚以上、上回っている。

 同公社によると、「公社化して年賀状が足らないなどということがないように、人気のインクジェットを約5億枚増やした。逆に無地は昨年から約4000万枚減らした」という。

 しかし、同じ対比でも北海道では無地系の合計は1億1189万6000枚で、インクジェットの9003万2000枚よりも約2200万枚多い。さらに函館市内の中央、北、東の普通3局の発行数で見てみると、212万枚対142万1400枚とその割合はさらに広がっている。

 函館では、2002年の年賀はがきを発行する際、パソコン印刷などの普及を見越してインクジェットを無地よりも初めて多く取り扱った。しかし、インクジェットは実筆などには向かず、そうとは知らずに購入した利用者の中には窓口で無地に交換する人もいたため、昨年は無地を162万枚、インクジェットを132万枚と“定位置”に戻している。同公社も「インクジェットは表面を特殊加工しているため、毛筆や鉛筆、家庭用のプリント機などには向かない。これらは無地の方がきれいに出る」という。

 年賀はがきの発行枚数は前年の需要などを踏まえて決まる。函館では、インクジェットは約10万枚増えてはいるが、無地の約50万枚増には及ばず、今年も無地人気が継続。函館は全国に比べて手書きや家庭用のプリント機で年賀状を作る手作り派が多いといえそうだ。(池田比佐史)

提供 - 函館新聞社



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