「白樺」が産廃処理業者認可申請へ
update 2003/10/15 10:44
函館市議会の民生常任委員会(中江捷二委員長)は14日、市内の産業廃棄物中間処理業者「三和廃棄物処理産業」の不法投棄問題について集中審議を行った。市はこれまでの経過や今後の対応を報告する中で、同社の元役員が経営する食品会社「白樺」が、三和の施設を引き継ぐ形で産廃処理業者として営業したい意向を持っていることを明らかにした。近く申請する見通しで、市は今月中に許認可について結論を出す方針を示した。
原状回復作業は、倒産によって資金調達が不可能になった三和を、白樺が資金や重機提供の面で支援している。白樺側は将来的に市から廃棄物処理業の許可を受けることを前提に、金融機関から資金を調達しているという。市の小野知博環境部長は、白樺の意向について「慎重な対応が必要で、現在庁内論議を進めている」とした。
また、仮に白樺の資金調達が困難となった場合の行政代執行については「まず排出者責任を問わなければならず、そのためには三和の持っていた廃棄物管理票(マニフェスト)が必要。管理票を押収している警察と協議し、見せてもらう措置を取りたい」とした。ただ、代執行については「着手までに2―3年かかり、白樺がこれまで調達した約8300万円の3―4倍の経費が必要になる」と述べ、代執行をせずに作業を進める意向を示した。
各委員からは三和と白樺との関係をただす声が相次ぎ、同部長は「法的に措置命令の対象は三和にあるが、それを支援する第3者の存在(白樺)は、環境省でも問題がないとしている」と答弁。
また、原状回復作業で発生した廃棄物を一般廃棄物扱いにしていることについて「産業廃棄物として扱った上で、減免措置を行うなどの政治的判断が必要だったのでは」という質問も上がり、同部長は「大きな違反を起こした会社への減免は理解されないという判断に立った。法的にも、一般廃棄物と解釈できる余地が少なからずあった」と説明した。
同部長はこのほか、早ければ来週にも、市町会連合会亀田地区協議会第19方面に属する6町会と、住民団体「東山地域環境対策委員会」を対象に説明会を開き、「今後の対応などについて住民に理解を求めたい」とした。
提供 - 函館新聞社
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