労働災害死傷者、昨年上回る

update 2003/10/10 11:42

 函館労働基準監督署は、今年9月末までの業種別労働災害発生状況をまとめた。管内(渡島・桧山)全産業の死亡者数は、前年同期比1人増の5人、休業(4日以上)の負傷者も同比37人増の365人となっている。これから年末にかけて工事の追い込みや輸送の繁忙期など、労災が発生しやすい条件が重なることから、同労基署は各事業所に細心の注意を払うよう呼び掛けている。

 産業別で労災死傷者の減少が顕著なのは建設業で、総数が同比24人(29・3%)減の58人。しかし内訳で見ると、土木工事業で前年同期ゼロだった死者が2人出ている。また、昨年全体で死者ゼロだった製造業は、運送用機械等で2人が死亡している。

 負傷者が増加しているのは食品製造業。1―5月に、水産処理業者でイカを処理する機械に誤って手を挟む事故などが相次ぎ、水産食料品とその他の食料品を合わせた休業が75人と、同比22人(約41・5%)増となっている。道路貨物運送業も、積み荷に手を挟んだり、トラックの荷台から足を踏み外して落ちるなど、積み荷関係の事故が多く、同比18人(72%)増の43人と大幅増。

 死傷者を発生地別と業種別で見ると、函館市は総数152人で、全体の約4割を占めている。内訳は3分の1に当たる50人が製造業、次いで建設業26人、卸売・小売業25人などと続く。次いで多い八雲町は総数32人。製造業が12人で一番多いが、漁業が6人で目立っている。森町は総数26人のうち製造業が15人を占めている。

 昨年は12月に建設業で4人が死亡するなど労働災害が相次いだことから同労基署は、「10―12月は繁忙期にあたり、1年を通じて最も死亡災害が多いシーズン。工事の追い込みなど、忙しい時期だが、基本的なことに気をつけるよう促し、労災を減らしていきたい」としている。

提供 - 函館新聞社



前のページにもどる   ニュースをもっと読む



ご注意:
●掲載している各種情報は、著作権者の権利を侵さないよう配慮の上掲載されるか、又は、各情報提供元の承諾の元に掲載されています。情報の閲覧及び利用については「免責事項」をよくお読み頂いた上で、承諾の上行って下さい。
●掲載中の情報の中には現在有効ではない情報が含まれる場合があります。内容についてはよくご確認下さい。

ページ先頭へ

e-HAKODATE .com
e-HAKODATEは、函館市道南の地域情報や函館地図、旅行観光情報、検索エンジンなど、函館道南のための地域ポータルサイトです