“制服マニア”御用

update 2003/10/9 11:08

 学校に侵入し、女子生徒の制服を盗んだとして、函館西署は8日までに、盗みと建造物侵入の疑いで、元東京都世田谷区瀬田2、元会社員、田中治樹容疑者(30)を逮捕した(送検、函館地裁に起訴済み)。その後の調べで、東京の自宅を捜索したところ、制服約70着、リコーダー約900本、生徒手帳15冊など、約1270点、段ボール箱13個分を発見、押収。被害は約8年間にわたり、全国5都道県の54の小中高校におよび、総額は約150万円に上るとみられる。同署は余罪の裏付けを急ぎ、近く追送検する。初公判は函館地裁で11月5日。

 同署などによると、田中被告は9月1日午前9時5分ごろ、市内の高校の生徒側玄関から侵入。3年生の教室内から女子生徒の制服一式(時価8000円相当)を盗んだ疑い。

 その際、教室を出てきたところを同校教諭に発見され、駆けつけた同署員が逮捕。「制服を集めるのが趣味で家にもまだある」との供述を基に、同月10日に捜査員3人が東京の自宅を捜索。押し入れ内やパイプベッドの下から、制服などを押収した。

 同被告は1996年4月ごろから今年9月までの間、特に春、夏、冬休み時に、部活動や体育の時間を狙って侵入。教室や更衣室から、制服など盗んでいた。犯行を認めており、理由について「手に取って楽しむため」などと供述しているという。被害が判明しているだけで、東京都内で11校、神奈川県内で22校、埼玉県内で15校、その他5校、道内1校に上る。

 押収した制服などは8日、同署で報道陣に公開。210平方メートルの道場いっぱいとなり、中には下着類や携帯電話、体操着などもあった。一部、被害届が出ている物もあり、同署は所有者の分かったものから順次、戻す方針。

提供 - 函館新聞社



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