建設業者が生き残り模索
update 2003/10/4 11:05
新分野への進出や経営の多角化を進めている建設業者などが、昨年8月より渡島管内で5社、桧山管内で3社増えたことが、道と道建設業協会の調査で分かった。この2年で渡島は計13社、桧山は計15社が新分野などへの事業展開を図っており、全道14支庁別では桧山が3番目、渡島が4番目の多さ。経営環境の悪化から生き残り策を模索する管内建設業界の実態がうかがえる。
今回の調査は7―8月にかけ、各支庁と各地の建設業協会がヒアリングや調査票記入などで実施。対象は建設業のほか、今回は測量業やコンサルタント業なども加えた。その結果、全道で54社が新分野に進出または経営を多角化していることが分かった。
新分野は、渡島の新規5社では釣りえさや環境負荷の少ない特殊洗浄剤の開発、野菜販売などの「1次産業関連分野」が2社。マンション経営やそば店経営などの「その他の分野」が2社。汚泥処理などの「環境・リサイクル関連分野」が1社だった。
桧山の3社は、建設廃材や間伐材など木質系廃棄物の有効活用といった「環境・リサイクル関連分野」1社。漆塗り工芸品の製造・販売や産業用ロボットなどの設計監理業務などの「その他の分野」が2社だった。
渡島支庁は「調査から漏れている企業もあり、もっと多くの企業が新分野に進出しているはず」といい、檜山支庁は「危機感の強さの表れ」とし、当面、各企業の“知恵比べ”が続くとみられる。
渡島、桧山の新規企業は次の通り。
【渡島】工藤組(函館市)=マンション・ホテル経営▽カネヒラ伊藤建設(同)=汚泥処理事業▽溝口事業(同)=水産・環境分野などへの経営多角化▽奏功建設(八雲町)=そば栽培・そば店経営▽東陽建設(同)=農業分野
【桧山】江差塗り研究グループ「江差塗工房」(江差町)=漆塗り工芸品・家具の製作販売▽鈴木工業(上ノ国町)=産業用ロボットなどの設計監理業務▽佐々木総業(厚沢部町)=木質系産業廃棄物の処理業と有効活用技術の開発(吉良 敦)
提供 - 函館新聞社
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