ボリボリや〜い

update 2003/10/4 11:03

 道南の山々で今時期に最盛期を迎えるはずのナラタケ(通称・ボリボリ)が、冷夏の影響からか今年はいまだに姿を見せていない。ほかの種類と判別しやすく、割と簡単に採取できるおいしいキノコとして人気があるだけに、地元のキノコファンらは気をもんでいる。

 道南で採れる秋のキノコはナラタケやハナイグチ(通称・ラクヨウ)などの食用種に、食不適・有毒種など合わせて約130種。採取時期は8月下旬から霜が降り始める10月末ごろで、ナメコやエノキダケなどは降雪があるまで採れる。

 しかし、今年、函館キノコの会(石垣充一会長)がこれまでに確認したキノコは約100種類。特にナラタケは、初夏に先んじて出る“春ナラタケ”は採れたが、“真打ち”ともいえる人気の秋物はほとんど採れていないという。「例年、今ごろになればナラタケがまとまって出るが、今年は木に2、3本付いているのを時々見かけるだけ」(同会事務局)という状態。

 また、採取時期が大幅にずれた種もあり、秋に出るはずのハナイグチは6月末から恒常的に採れているという。「出る時期が変わったり、夏に出るキノコが出なかったり、と明らかに例年と違っている」(同会事務局)。

 一般にキノコの成長や菌を繁殖させる床の充実には、夏の高温と多雨、秋の激しい寒暖差などが必要とされている。しかし今夏は、10年ぶりの冷夏となったように、6月から晩夏にかけて低気温と日照時間の少ない状態が続き、生育段階時にこれらの悪条件が重なっていた。

 ナラタケの採取期は10月末まで。出てこないまま冬になってしまう可能性もあるが、10月に入ってから採れ始めた昨年の例もあり、石垣会長は「まだシーズンは続くのでこれからに期待したい」と話している。(池田比佐史)

提供 - 函館新聞社



前のページにもどる   ニュースをもっと読む



ご注意:
●掲載している各種情報は、著作権者の権利を侵さないよう配慮の上掲載されるか、又は、各情報提供元の承諾の元に掲載されています。情報の閲覧及び利用については「免責事項」をよくお読み頂いた上で、承諾の上行って下さい。
●掲載中の情報の中には現在有効ではない情報が含まれる場合があります。内容についてはよくご確認下さい。

ページ先頭へ

e-HAKODATE .com
e-HAKODATEは、函館市道南の地域情報や函館地図、旅行観光情報、検索エンジンなど、函館道南のための地域ポータルサイトです