江差陣屋団地に国土交通大臣表彰

update 2003/10/1 10:15

 【江差】「江差町営住宅陣屋団地」が、10月の第15回住宅月間(国土交通省主催)にちなんで、国土交通大臣表彰を受けることが決まった。商家の土蔵をイメージした白壁や切り妻屋根の造りが特徴で、ニシン漁で栄えた往年の江差の情景を思わせる。2日に新潟市で開かれる同月間の記念講演会の席上、濱谷一治町長に表彰状が贈られる。

 同団地は旧国鉄精算事業団の管理用地と町有地を活用して1989年に造成を開始。2000年までに鉄筋4階建ての住宅を5棟・72戸と集会所を整備した。

 同団地は江差の歴史的なまちづくりを継承。日本海から吹き付ける冬の厳しい北風に耐える商家の土蔵をイメージした。白壁の外壁や雪国に伝わる切り妻屋根が特徴的だ。

 団地は1―5号棟をU字形に配置。冬は強風を防ぎ、夏は団地全体の風通しを良くするなど江差の気候風土に応じた工夫を凝らした。U字の中心には入居者らの交流の要となる集会所を設けた。

 歴史を伝承した外観に対して室内は、いち早くバリアフリー化に取り組んだ。団地1階は高齢者や障害者の生活に配慮して、流し台の低床化やオール電化を進めた。

 建設を担当した町財政課は「若い世代から高齢者まで全世代が暮らせる、これからの日本に必要な住宅の理想像を追求した」(同課)と話している。

提供 - 函館新聞社



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