「函館盲唖院」跡地に標注

update 2003/10/1 10:13

 道内の障害児教育の先駆けとなった「函館盲唖(もうあ)院」の跡地を示す標柱が1日、函館市元町に設置される。歴史・文化の薫りが漂う西部地区で、函館の特殊教育文化の土壌を感じ取ることができる場所は、その存在を示すシンボルとなりそうだ。

 同院は1895年、青柳町に函館訓盲会の名称で道内の特殊学校として初めて創立された。1901年に改称し、2年後には唖生部を併設。25年に元町に校舎を移転。西欧の古城をほうふつさせる3階建ての建物は、37年にはヘレン・ケラーが訪れるなど歴史と伝統を築いてきた。その後、函館盲、聾学校と校舎が分かれ、それぞれ障害児教育を実践している。

 標柱は函館市が78年に、元町11の旧函館区公会堂わきに設置したが、90年に倒壊、その後は撤去されていた。今回は同窓会や関係者からの要望もあり、函館盲聾教育後援会と市教委、現在の跡地所有者などで検討し、再設置を決めた。標柱は防腐処置を施した木製で、高さ1・5メートルから2メートル。前回設置した公会堂わきに加え、元町87の同院舎跡地の2カ所に設置する。1日午前10時からは、関係者らが集まり記念撮影を行う。

 函館聾学校の山本浩司校長は「生徒や関係者が少なくなってきている中、学校が忘れられることなく、存在していたことを示すきっかけになれば」と話している。(小豆畑 栄)

提供 - 函館新聞社



前のページにもどる   ニュースをもっと読む



ご注意:
●掲載している各種情報は、著作権者の権利を侵さないよう配慮の上掲載されるか、又は、各情報提供元の承諾の元に掲載されています。情報の閲覧及び利用については「免責事項」をよくお読み頂いた上で、承諾の上行って下さい。
●掲載中の情報の中には現在有効ではない情報が含まれる場合があります。内容についてはよくご確認下さい。

ページ先頭へ

e-HAKODATE .com
e-HAKODATEは、函館市道南の地域情報や函館地図、旅行観光情報、検索エンジンなど、函館道南のための地域ポータルサイトです