道東、日高で震度6弱の強い地震
update 2003/9/27 12:26
26日午前4時50分ごろ、釧路沖を震源とする強い地震が発生。釧路や十勝などの道東と日高管内で震度6弱を観測、津波も押し寄せるなどし、被害が相次いだ。同6時すぎにも強い余震があった。函館をはじめ道南各地でも震度2から4を記録。道南ではJRに運休が出たほか、各地で一時停電が相次ぎ、椴法華村では液状化現象も発生したが、けが人や家屋の損壊など目立った被害はなかった。気象庁は同日、本震を「平成15年(2003年)十勝沖地震」と命名した。
気象庁によると、震源の深さは約42キロ、地震の規模を示すマグニチュードは8・0と推定される。また同6時8分の最大余震は十勝沖を震源に、深さ約60キロ、マグニチュードは推定7・1。北海道沿岸東部、中部に津波警報が発令され、日高管内浦河町で最大波1・3メートルを観測し、漁船が陸に乗り上げるなどの被害があった。函館では同8時18分の0・8メートルが最大波で被害はなかった。
道警函館方面本部や渡島支庁などの関係各機関によると、道南各地ではけが人など、目立った被害は出ていない。
JRは海峡線、江差線、函館線が一時運転見合わせとなり、函館―札幌間の特急北斗など6本が運休。朝方はダイヤが混乱し、函館駅のホームでは利用客が不安げな表情で、電光掲示板の出発時刻を見守っていた。午後には通常ダイヤに戻った。空の便では、地震による釧路空港の閉鎖のため、北海道エアシステム(HAC)の函館―釧路間2便が欠航した。
恵山町古武井地区の4戸で断水したが、午前10時半で復旧。椴法華村では、椴法華小学校の天井、床に亀裂が入り、村有住宅(2棟5戸)の浄化槽付近(2メートル×3メートル)で液状化現象が発生、約30センチ地盤沈下し、屋外の灯油タンク1基が半倒、もう1基が全倒した。
電気は渡島・桧山管内で、12カ所の変電所の保護装置が作動したため、同4時51分からの50分間、4万8800世帯が一時停電。
函館市消防本部では、消防車3台を出動させ、海面監視を実施した。
函館海洋気象台によると、函館が震度4の揺れを感じたのは、1994年の三陸はるか沖地震以来。今回を除き、26年から震度4が10回、68年の十勝沖地震で震度5を1回観測している。
本震での道南各地の震度は以下の通り。
▽震度4=函館、上磯、恵山、南茅部、砂原、森、知内・重内、上ノ国、厚沢部、北桧山
▽震度3=八雲、大野、七飯、江差、乙部
▽震度2=松前、知内・小谷石、奥尻・松江、同・奥尻
(福士雅巳)
提供 - 函館新聞社
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