大きな余震に警戒必要
update 2003/9/27 12:25
釧路、十勝沖を震源とする26日未明と早朝の大地震は、渡島・桧山管内でも停電が起きたほかJRが運転を見合わせるなどの影響が出た。一部では液状化現象による地盤沈下や小学校の校舎の天井に亀裂が生じるなどの被害はあったが、けが人はなく、大災害には至らなかった。しかし、大きな余震の可能性を指摘する専門家の声もあり、当面は警戒が必要だ。
函館市役所では、午前5時20分ごろに総務課職員8人が出勤し、情報収集に追われたが、「特別な被害はなかった」。渡島・桧山両支庁も同5時から同10時まで、各市町村を通じて被害状況を把握した結果、「人的被害はなく、物的被害も甚大でなく、安心した」(地域政策課)。函館開建も国道、港湾などを緊急パトロールし、異常がないことを確認した。
ライフラインでは、道南の14市町村で約50分間、停電したほか、プロパンガスの供給停止が10戸起きた程度だった。
函館中央病院(函館市本町33)では「入院している患者さんの一部が廊下に出るなどしたが、大きな混乱はなかった」という。
丸井今井函館店(同市本町32)では、一部カウンターのガラスがひび割れしたほか、マネキンの一部が倒れたが、「商品に影響はなく、通常通りに営業した」。テーオーデパート(同市梁川町10)では安全装置が作動し、エレベーターが停止したが、営業時間外で混乱はなかった。
レンタルビデオ店のサンホームビデオ白鳥店(同市田家16)は、DVDやゲームソフト数点が棚から落下した程度。函館市立図書館は「本も棚も動かず、全く影響なかった」という。
阪神大震災(1995年)を経験したという同市千代台19の飲食店経営、中村浩輔さん(28)は「心配ですぐ店に走った。ビン類が倒れていたが、割れてなく、ほっとした」と言い、七飯町の農業、宮田学さん(42)は「揺れが長く、北海道南西沖地震(1993年)の時のようだった。心配でリンゴ畑と水田を見にいったが、被害がなく、ほっとしている」と話していた。
提供 - 函館新聞社
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