市役所分庁舎に「産業技術博物館」を
update 2003/1/28 11:12
保存活用案が模索されている市役所分庁舎(末広町4)に「産業技術博物館」を設置してほしいと、函館産業遺産研究会(富岡由夫会長)は27日、市に要望書を提出した。市が所有する消防自動車のほか、水道、電車関係の機器類などを展示する。また、同会が収集した工作機械を活用して町工場を復元してはどうかと提言している。
同会は、1996年に発足。機械類や船大工道具など、失われゆく郷土の産業遺産の調査研究、収集保存などに取り組んでいる。
要望書では、産業技術博物館への展示品として、30点をリストアップ。「東京の消防博物館と函館にしかない」という米国アーレンス・フォックス社の消防自動車をはじめ、馬引き消防蒸気ポンプ、上水道の鋳鉄管やメーター、米国ブリル社の市電台車などについて、製造年などを解説している。
このうち、旋盤、フライス盤など、同会が収集した工作機械16点については、昭和初期の鉄工場を再現する形で、展示したいとしている。
富岡会長は「かつて函館は東京以北最大の町だった。そういう基盤があるから資料もあり、産業技術博物館も造ることができる。現在は日の目を見ない状態にあるが、函館にとって重要な資料で、観光にも役立つと思う」と話している。
分庁舎は、建築当時の3階建てとし、塔屋部分を残すという方向で補修改修計画が協議されている。市は、今年度中にも保存活用の素案をまとめる方針で、「提言を踏まえたい」としている。
提供 - 函館新聞社
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