江差南高、閉校準備始まる
update 2003/9/24 10:10
【江差】来春、江差高と統合される見通しの江差南高(浅野吉保校長、生徒数67人)では本年度末に事務情報科が閉科、05年度末には機械科の現1年生の卒業とともに閉校を迎えることになる。南高では、10月上旬の正式決定を前に、4半世紀の歩みを在校生とマチの記憶にとどめようと、閉幕に向けた準備が始まろうとしている。
「来年は30人、再来年は16人。学校祭や体育祭などの行事も思い通りにはできない…」。計画案の公表直前、南高の浅野校長が口を開いた。生徒数の減少に伴い閉科する事務情報科は、2000年度に募集を停止。現在は3年生の女子生徒16人を残すだけだ。来年2月14日には旧教職員も招いて閉科式が行われる。
事務情報科の最後の卒業生となる16人の女子生徒の間では、独自の思い出作りに向けた動きも出始めているという。
統合・再編計画が正式決定されれば、南高は機械科の募集を停止。本年度の入試は行われず、新入生がいない04年度の在校生は男子30人となる。さらに閉校を迎える05年度には、現1年生16人だけに。在校生は江差高を母体とする新設校には移行せず、在校生は現校舎に通学を続け、卒業を迎えることになる。
同校では、閉校に向けて記念誌作成や記念行事の開催、記念碑建立などの構想が語られ始めた。
前任地でも閉校に携わった浅野校長。止めることのできない少子化の流れの中で、口調には無念さがこもる。「在校生には、この校舎でたくさんの思い出を残してあげたい。旧江差高時代を含む卒業生や愛着を持つ地域の人たちの記憶にも南高をとどめたい。校内でも検討を始めていますが、地域の中でもアイデアがあれば積極的に提案してほしい」と協力を呼び掛けている。 (松浦 純)
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江差南高の歩みと再編計画 江差町内では49年に旧江差高、旧江差女子高を江差高に統合。51年に商業科、63年に機械科、電気科を併設した。生徒数の増加に伴い、81年度に普通科を現・江差高に分離。職業科を江差南高に再編した。再編後の江差南高は、91年に商業科を事務情報科に転換。96年には電気科を閉科。以降は機械科、事務情報科の各1学級になった。
2004年度の道立高校の学級数や学科などを定める公立高校適正配置計画案は、10月上旬の道教育委員会で正式決定される見通し。同計画では江差、江差南の2校を再編。江差高を母体とする道内初の全日制普通科単位制の新設校が04年4月にも開校する見通しだ。
提供 - 函館新聞社
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