来月から人口魚礁設置

update 2003/9/24 10:09

 【知内】道は本年度、知内町小谷石沖で、回遊魚を集め、育成する人工の高層魚礁の設置を始める。今年10月から2006年度末までに、鋼製とコンクリートの2種類でつくる魚礁の群体を4基造成する計画。町の漁業関係者は、水産資源の確保や、漁獲高の向上に期待を寄せている。

 漁業を基幹産業とする町では、回遊する天然魚の減少や資源の枯渇を懸念していた。町漁協などと連携し、稚魚の育成や放流に取り組む傍ら、効果的な方法を模索。魚礁設置は、町や町漁協、渡島支庁などが2000年から検討。地元漁業者を交えて年1回、勉強会を開催してきた。

 魚礁は、小谷石漁港から約3キロ、水深90メートルの砂地に造成。障害物などに寄ってくる魚類の習性を生かし、主に集魚に役立てる。対象の魚種は、町特産のマコガレイをはじめ、ホッケ、スケトウダラ、ヒラメ、タラ、タコなど。

 鋼製魚礁はジャングルジム型で高さ20メートル。10メートル四方の土台に、10メートルの塔が付いた形状。塔の内部はらせん状に鋼線を巻いてすき間を狭くし、稚魚を大型魚から守る。

 コンクリート魚礁は、高さ3メートルの円筒形。鋼製の魚礁を囲むように設置する。耐用年数はともに30年で、総事業費は8億2600万円を見込んでいる。町水産商工課は設置を前に「魚が住みよい環境をつくり、町内の漁家の経営安定に結びつけたい」としている。

 渡島西部地区には既に木古内町沖に、クロソイの集魚、育成を狙った人工魚礁がある。知内で設置予定の鋼製の魚礁は木古内の倍の高さがあり、道内最大となるという。

提供 - 函館新聞社



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