総裁選・マチの声

update 2003/9/21 13:58

 「誰がやっても同じ」「もっと私たちの声を拾って」。小泉純一郎首相が再選された20日の自民党総裁選をめぐって、函館市民からはあきらめにも似た声が聞かれる。年金、景気対策、治安、外交など、課題が山積する中、日本の舵取り役となる小泉首相に市民は何を期待しているのか―。

 30―40代では悲観的な厳しい意見が目立った。湯浜町の会社役員、徳山武さん(33)は「小泉さんは候補者の中で言っていることが一番現実味があった。ただ基本的に4人ともに似たり寄ったりなので、あまり期待はしていない」。船見町の女性団体職員(47)は「小泉さんに期待することは何もない。でも誰がやっても変わらないどうしようもない世界になっている。まずは国会議員の給与を下げてほしい。自分たちのことを棚に上げないで、自分たちから痛みを分かち合ってほしい」と語気を強める。

 末広町の施設職員、麻薙悠子さん(25)は「今の日本のシステムでは、誰が総裁になっても同じではないだろうか。弱者の小さな声を拾ってくれる方がいてくれれば」と話す。若松町の飲食店店長崎野龍博さん(38)は「パートの労働時間が短縮されれば、アルバイトメーンで経営している飲食業はつらくなる。何でも改革ってやっているけれど、わたしたちのことも考えてほしい。今の政治は多数決ですべてが決まってしまう。わたしたちの意見は向こうに通じない。もっと国民の思いに配慮してほしい」と切実に訴える。

 「年金をもらっている人の中には、医療費や介護保険料が上がって大変な人もいると聞く。多くは望まないが福祉面を何とかできないものか」と松陰町の無職、工藤郁造さん(76)。花園町の無職、貴俵イツさん(72)は「再選を果たしたことで、小泉首相は自信を持って公約を貫いてほしい。年金問題にしても、もっと私たち一人ひとりがさまざまな問題について考えるべきだ」と、国の問題について他人事とせず、関心を持つことが必要と話す。

 また、自民党道8区支部長を務める佐藤健治氏の事務所は「うちは(10月の衆院道8区)補欠選挙を粛々とやっているだけ」と話している。(福士雅巳、仁科裕章、喜多真哉)

提供 - 函館新聞社



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