JT函館工場が閉鎖
update 2003/9/13 12:32
日本たばこ産業(JT、本社・東京、本田勝彦社長)は12日、2005年3月末に函館工場(函館市桔梗町403の2)を閉鎖することを決めた。経営計画の見直しに伴う統廃合の一環。他の全国5工場とともに、道内唯一のたばこ工場は、半世紀以上の歴史に終止符を打つことになる。
同工場は敷地面積11万3000平方メートル、延べ床面積4万平方メートルで、1946年、札幌地方局函館出張所たばこ製造工場として操業を開始。マイルドセブン・スーパーライトや同ライト、キャスターマイルドを中心に2002年度は94億本を生産した。従業員は正社員約150人で、道南出身者が9割近くを占める。
閉鎖についてJT本社は〈1〉需要の減少〈2〉喫煙をめぐる規制強化〈3〉7月のたばこ税の増税―など事業環境の変化を要因に挙げた。函館をはじめ、高崎(群馬県)、高松(香川県)、徳島(徳島県)、臼杵(大分県)、鹿児島(鹿児島県)の6工場での製造を中止し、全国10工場体制にする。さらに同年6月末までに6支店を廃止する考えで、従業員は退職者の募集や配置転換によりコスト削減を図る。
久保田博工場長は「厳しい事業環境の中で会社が生き残っていくためにはやむを得ない」とし、「これまで長い間やってこられたのは、地域のおかげ。深く感謝申し上げる」と述べた。
函館には、関連企業がないため、今回の閉鎖が道南に与える影響は、直接的には少ないとみられるが、従業員の雇用問題など、疲弊した道南経済に影を落とすのは必至。市商工観光部は「地域経済の中で大きな地位を占めていただけに、非常に残念。雇用など、関係機関と連携を取り対応していきたい」と話している。
提供 - 函館新聞社
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