「ブルーリッジ」10月に入港要請

update 2003/9/10 12:55

 函館市は9日、米海軍第7艦隊の旗艦「ブルーリッジ」(1万9200トン、乗組員960人)が10月1日に、函館港に入港する意向を示していることを明らかにした。市議会建設常任委員会(能登谷公委員長)で里見滋港湾空港部長が報告した。入港が実現した場合、1997年10月3日以来、6年ぶりとなる。市は在日米軍司令部から正式に港町ふ頭の水深14メートル岸壁の使用要請を受けており、入港目的や核兵器搭載の有無などについての確認作業を進めている。

 市は函館海上保安部を経由して、今月1日に入港の通知を受けた。寄港日程は10月1日午前10時から同4日午前10時まで。寄港目的は「補給・休養・親善」で、上陸する乗組員数は約900人としている。母港の横須賀港(神奈川県)をいつ出港するかなどは明らかにされておらず、一般公開も行わない模様だ。

 港湾管理者の市は、連絡を受けた直後の1日付で、核兵器搭載の有無を外務省と在札幌米国総領事館に確認する文書を提出したが、両者からの回答は9日現在、寄せられていないという。このため、市は現段階でふ頭利用の可否を判断しておらず、函館海保との協議の動向や、船舶代理店が決まった段階で、最終的に判断する。

 里見部長はこの日の委員会で、函館港の利用のあり方をただした熊坂成剛委員(民主・市民ネット)に対し、「ふ頭は基本的に商業、経済振興を目的に整備したもの」とした上で、今回はあくまでも臨時的な使い方。軍港化は望んでいない」と述べた。また、同じく熊坂委員の「核兵器を積んでいる場合は入港を拒否するのか」という質問には「日米安保条約および日米地位協定の中で、核兵器を持ち込む場合は事前協議が義務付けられている。事前協議がなければ核の持ち込みはないと考える」と述べた。


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 ブルーリッジ 米海軍最大の第7艦隊の旗艦。全長194メートル、幅32・9メートル、きっ水8・4メートル。出力2万2000馬力、速力23ノット。陸揚作戦の指揮艦として建造した最初の艦船で、湾岸戦争でも艦艇を指揮した。電波干渉を避けるため、空母に似た船型を採用しているのが特徴。函館に前回入港した1997年10月は、接岸に対応できる岸壁が未整備だったため、函館漁港の北西1・1キロ地点に停泊した。

提供 - 函館新聞社



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