高校就職戦線が本格化

update 2003/9/9 09:59

 来春卒業する高校生の就職試験が16日から始まる。函館市内では就職を希望する生徒が、応募書類を企業に発送。試験に備え模擬面接を行うなど、就職試験への取り組みが活発化している。地元事業所からの求人が依然として厳しい状況にある中、学校側はさまざまな方針で就職戦線を乗り切っていきたい考えだ。

 函館工業高校(寺下征夫校長)では、地元からの求人数が少ない状況を受けて近年、生徒や保護者に対して本州方面への就職も選択肢の一つとして幅広い指導をしている。

 同校は今年156人の希望者に対して、学校に寄せられた求人が211社。そのうち142社が道外企業からで、渡島・桧山管内の企業は16社にとどまっている。今春は道外企業へ44人が就職したこともあり、今回も66人が道外を希望し、既に65人が応募書類を発送した。

 進路指導部長の今松太郎教諭は「こういう(厳しい)状況を生徒や保護者に理解してもらい、学習してきたことが生かせるのであれば(こだわらず)受けるように指導している」と話している。

 函館商業高校(欅田清治校長)は134人が就職を希望。地元、道内外合わせて求人は約200件で、100人が応募書類を送っているが、34人は希望の求人募集が来るのを待っている状態だ。進路指導主事の棚上幸雄教諭は「希望地域を聞いて、生徒が納得した上で求人を紹介する。生徒に対して無理はしない」と語る。卒業後に求人が来るケースもあり、「長い時間をかけてあきらめずに待つことが大切」としている。

 函館大妻高校(外山茂樹校長)では77人が希望。多くの生徒が地元に残ることを目指しているが、進路指導部長の久我史郎教諭は「企業を選ばずチャレンジすることを生徒に理解してもらう。1度目は希望職種を受験しても、2度目以降は就職内定を優先したい」と厳しい状況を考慮する。

 16日以降は、各校とも道内外企業を中心に試験に挑む。地元企業については、例年10月から年内いっぱいにかけて、求人が出てくることから、それからが本番となりそうだ。

 函館公共職業安定所によると、7月末現在の渡島・桧山管内の高校生の求人数は167人と前年比をわずか2・5%上回っているが、依然として厳しい状況。同職安では、渡島支庁や函館市などと協力しながら9月下旬から管内の主な企業約400社を訪れ、求人の掘り起しを目指すことにしている。(小豆畑 栄)

提供 - 函館新聞社



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