湯の川温泉で「日帰りプラン」導入の動き
update 2003/9/8 10:46
湯の川温泉に日帰りで―。温泉と食事などがセットになった日帰りプランが、湯の川温泉の宿泊施設で導入され始めている。実施しているホテルなどでは「少しでも施設の有効活用をしたい」としており、積極的に利益を求めていないことから、料金設定も「お得」なものが多い。地域還元型ともいえる“老舗温泉街”での企業努力は今後、市民らの関心を呼びそうだ。
湯元啄木亭飛天(湯川町1)では、今年初めて、各種海鮮料理と飲み放題などがセットになった7000円の「日帰りイカコース」を設けた。午後6時ぐらいからの館内レストランでの飲食に加え、「函館市内タクシー無料送迎」と「温泉入浴」が付いているのが特徴。同館では「コースへの問い合わせは多い」というが、レストランの空席に限りがあるため、予約を断わらざるを得ないケースもまた、多いという。
今年7月に中央館を改装した湯の川観光ホテル(湯川町2)では、5000円のランチプランを設定。最上階の貸し切り温泉露天風呂「海百景」での日帰り入浴付きで、ランチは、和食、洋食、中華から選べる。同ホテルでは「新しいプランは始まったばかりで、まだ予約は少ないが、今後も積極的に新施設の活用を考えていきたい」とする。
湯の川グランドホテル(湯川町3)では、数年前から昼食と温泉のセットプランを用意している。レストランでの食事と個室での休憩に温泉が付いて2000円、さらにプール利用が付いて3000円。客室が埋まっているときは利用できないが、「市民などに根強い需要がある」(同ホテル)ことから継続して実施している。
こうした流れが生まれつつある中で「ホテルとしてのメリットは多くない」とする関係者も。ある老舗ホテルでは「(日帰りパックは)直接的な収入増にはつながりにくい。イメージ戦略として成り立つのかも微妙で、前面に出しづらい」と日帰りプランの設定に二の足を踏む所もある。
しかし、未導入のある大手ホテルが「上層部の判断にもよるが、市民の要望が強ければ日帰りプランを考える」としているように、実施ホテルに対する市民の反応によっては、「湯の川温泉の日帰り」がブームとなることもありそうだ。(後藤泰良)
提供 - 函館新聞社
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