売れるコメ作り目指す

update 2003/9/8 10:44

 道南の水田農業のあるべき将来像を示す「道南水田農業ビジョン」の中間報告がこのほどまとまった。国の政策転換により、来年度から地域主体の水田農業政策が始まることになり、道が中心となって作業を進めている。「道南の売れるコメ作り」に主眼を置いた内容で、年内にも最終案を策定し、渡島、桧山管内の市町村に示す。市町村はこれを参考にするなどして独自の指針を打ち出し、地域主体のコメ作りに取り組んでいく。

 まとめたのは両支庁の農務課、管内各地区の農業改良普及センター、道南農試の担当職員計5人でつくる「道南水田農業のめざす基本方向検討チーム」(リーダー・竹内稔道南農試専門技術員)。7月中旬に立ち上げ、ホクレン函館支所などの意見を参考にした。

 「道南水田農業のめざす姿」として、〈1〉道南農業が将来ともに持続的に発展〈2〉水田農業を核に多様な農業の発展〈3〉多様な農業経営、特色ある地域の展開―など5項目を掲げる。実現に向け、重視されているのは「道南らしい売れるコメづくり」で、生産、販売・消費、農業構造、経営などに関する戦略の具体案を示している。

 このうち「生産戦略」では、おいしさの鍵を握る「タンパク値」について、7・5%以下の割合を現行の88・6%から100%に上げる▽タンパク値6・5%以下の割合を8・0%から50%以上に引き上げる―などの具体的な目標を設定。収量目標も約480キロの現状から約510キロに増やし、採算性の向上を目指す。

 目標の実現に向けて必要な措置が講じられるよう、各市町村ごとのコメのタンパク値や収量など、詳細なデータも盛り込まれている。

 渡島支庁農務課は「地域でビジョンを策定し、それにもとづいて国から助成される仕組みになる。市町村の参考になるよう、意義のある最終案をまとめたい」としている。(吉良 敦)

提供 - 函館新聞社



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