湯の川温泉源泉調査実施へ

update 2003/9/5 10:14

 函館市水道局は、湯量減少が指摘されている湯の川温泉の36本の源泉のうち、市が所有する22本の実態調査に着手する。道立地質研究所に委託し、早ければ9月下旬から実施する方針。科学的な手法を用いた調査は今回が初めてといい、本年度は各源泉の状況把握を目的とする「井戸カルテ」の作成と、湧出(ゆうしゅつ)量や泉質、泉温の分析を行う。

 市は湯の川温泉で22本の源泉を所有(民間所有14本)しており、このうち18本が稼動中。同局温泉課によると、2002年度末現在でホテル・旅館70軒、公衆浴場4軒、一般家庭76軒に温泉を供給している。以前は1日あたり6000立方メートルを超える供給量だったが、温泉保護の観点から徐々に減少させており、現在の供給量は同5239立方メートルとなっている。

 これらの源泉では、いずれも地下100メートル以内の位置からパイプを引いてエアリフト(ポンプ)でくみ上げており、自噴している源泉はない。1996年に道が実施した調査では、地域全体で湯量が減少傾向にあるとしながらも、その原因解明までには至らなかったことから、同研究所に委託する形で調査する。委託費は約111万円。

 具体的には「井戸カルテ」の作成に向け、パイプ内にカメラを挿入、各深度での温度や電気伝導度などを調べ、温泉湧出層などを判定する。また、水位観測や泉温測定、泉質、湧出量の分析などのデータ収集も併せて行う。

 同課は「湧出量が減少している原因が分からない状態。まずはパイプの中がどういう状態になっているのかをしっかりと調べ、将来的な資源の安定確保を図りたい」と話している。

提供 - 函館新聞社



前のページにもどる   ニュースをもっと読む



ご注意:
●掲載している各種情報は、著作権者の権利を侵さないよう配慮の上掲載されるか、又は、各情報提供元の承諾の元に掲載されています。情報の閲覧及び利用については「免責事項」をよくお読み頂いた上で、承諾の上行って下さい。
●掲載中の情報の中には現在有効ではない情報が含まれる場合があります。内容についてはよくご確認下さい。

ページ先頭へ

e-HAKODATE .com
e-HAKODATEは、函館市道南の地域情報や函館地図、旅行観光情報、検索エンジンなど、函館道南のための地域ポータルサイトです