「函館市景観形成指定建築物」譲渡先決まる
update 2003/9/4 10:57
新しい所有者を探していた西部地区の「函館市景観形成指定建築物」2件の譲渡先が決まった。所有者の指定解除の申し出を受け、市が昨年9月から、ホームページ(HP)で引き取り手を募集していた。1年越しで見つかり、昔ながらの街並みが維持できる見通しになった。
譲渡先が決まったのは「大幸機動興業所社屋」(弁天町15)、「和島家住宅」(弁天町16)。2件とも老朽化が著しく、市の助成制度を使って、10月から改修工事に着手する。
大幸機動興業所社屋は市内の団体職員が購入。今年3月からHPに掲載した和島家住宅は市内の企業が買い取ることになった。
大幸機動興業所社屋は1916(大正5)年建築で、木造3階建て延べ床面積399平方メートル。建設当時は堤商会(現ニチロ)の事務所として使われていた。新しい所有者は1階を倉庫、2階を住居に充てる予定で、約1000万円かけて、大正時代の外観に復元するという。
和島家住宅は1915(大正4)年建築で、木造2階建て延べ床面積115平方メートル。函館特有の上下和洋折衷の造りになっている。内部の傷みが著しいため、床周りなどの内装を改修する。事業費は約800万円。
改修にあたって、市は2件合わせて1358万円を補助する方針。10日開会予定の定例市議会に提出する補正予算案に盛り込んだ。市都市建設部は「HP掲載の効果があった。指定解除せず、建物を残せて良かった」(都市デザイン課)とホッとしている。
「景観形成指定建築物」には現在、市都市景観条例で西部地区の48件が指定されている。
提供 - 函館新聞社
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