市選管、道議選開票作業のミスを陳謝

update 2003/9/3 12:08

 4月の道議選函館市区(定数6)で、16票差の次点で落選した畠山博氏(自民元)の陣営が、最下位当選した日高令子氏(共産現)の当選無効を求めた異議申し立てが、8月21日、道選管により棄却された件で、函館市選管は2日、市議会総務常任委員会(阿部善一委員長)に経緯を報告し、木原啓夫委員長が開票作業のミスを陳謝した。開票の分類担当と点検担当を完全分離するなどの改善策を示し、理解を求めた。

 市選管は、想定される誤りの理由として〈1〉得票数の計算誤り〈2〉混入票〈3〉判定が異なった票〈4〉あん分票―を挙げた。このうち〈1〉は不在者投票を開封する際に誤って切断し、後に補修した票が混ざった票束を計数した際、計数機が誤作動し、職員が適切に対処しなかった―と説明。〈2〉は、候補者別に分類する時に誤って他の候補者に混入させ、点検時に見落とした、とした。

 改善策として、これまで同じ班で行っていた分類・点検作業を完全に分け、「第1点検係」「第2点検係」を新設するほか、完全有効票以外は独自判断せず、すべて審査係に回す。また、点検、審査係の人員を増やし、具体例を用いての研修を徹底する。

 木原委員長は「候補者、有権者に大変ご迷惑をおかけした。職員研修を強化するなどして万全の体制を取りたい」と謝罪。阿部委員長は「候補者は1票のために血のにじむ思いをしている。民主主義の根幹にかかわる話であり、2度と起こらないようにしてほしい」と強く要望した。

提供 - 函館新聞社



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