朗読録音奉仕で地区表彰
update 2003/9/3 12:04
27年間、朗読録音奉仕活動を続けてきた函館市大川町8の主婦、鷲岳和子さん(72)が、5日に札幌市で開かれる「第33回朗読録音奉仕者感謝の集い」で朗読録音奉仕者・北海道地区表彰を受ける。地区表彰を受けるのは道内で鷲岳さんを含め3人。函館朗読奉仕会(船矢美幸会長)創設時からの会員で、今も週3―4日、マイクに向かう。鷲岳さんは「会員や函館盲学校のみなさん、そして夫に感謝したい」と喜びをかみしめている。
朗読録音奉仕活動は目の不自由な人のために書籍を朗読してカセットテープなどに録音する。表彰は鉄道弘済会と日本盲人福祉委員会の主催で、このうち、朗読録音奉仕者の地区表彰は全国で29人。
若いころから、ボランティア活動に熱心な鷲岳さんは、「自分の楽しみを社会のために」と、1977年に発足した同奉仕団の前身の読書サークルから参加。現在も市立函館図書館や函館盲学校にテープを贈り続けている。
朗読録音は地道で手間のかかる作業で、1冊の単行本を仕上げるには何カ月も要する。鷲岳さんは27年間で、60分テープで600巻を寄贈しており、主に時代物が中心で藤沢周平や北原亜以子らがお気に入りという。また盲学校の子供たちからはリクエストを受け、童話などを朗読録音したり、学校行事に招待を受けるなどの交流もある。
受賞の知らせを受け、驚いたという鷲岳さんは「目の不自由な方に1人でも聞いてもらえたらと活動してきたが、長いとは感じなかった。好きなことをやってきて、表彰を受けるなんて申し訳ない」と話している。(福士雅巳)
提供 - 函館新聞社
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