冷夏から一転、秋は暖かく
update 2003/9/2 11:56
寒い夏の次は暖かい秋―。函館海洋気象台は1日までに今夏(7、8月)の函館の気象観測結果を集計した。それによると、2カ月とも平均気温は平年より低く、日照時間も少ない「冷夏」だったことがデータから浮き彫りとなった。しかし、8月下旬からの天候は総じて安定しており、9月下旬までは一転して暖かい日が多くなるとしている。
同気象台によると、今年の夏は、寒冷高気圧のオホーツク海高気圧の勢力が強く北海道上空に長期にわたって居座ったほか、太平洋高気圧の押し上げも弱かったという。この状態に、前線の横たわりや気圧の谷の通過といったさまざまな要因が重なり、寒い夏につながったとみている。
平均気温は、7月は16・5度で平年(19・6度)より3・1度低く、階級区分では「かなり低い」となった。旬別では、上、中旬ともに平年より2・2度低く、下旬は16・7度と平年の21・4度を4・7度下回った。8月は平年より1・6度低い20・3度で「低い」までに回復。下旬には20・5度(平年21・1度)まで上がり、この夏、初めて「平年並み」となった。
また、最高気温が25度以上の夏日は、7月は1988年以来15年ぶりにゼロ(平年10・8日)。8月も11日(同18・4日)と少なく、2カ月の合計も1993年の9日間(7月・2日間、8月・7日間)以来で、いわゆる「10年ぶりの冷夏」となった。
日照時間は、渡島地方では函館だけが際立って少なく、7月の89・3時間は平年(149・1時間)の約60%。特に上旬は20・5時間と平年の約42%にとどまった。8月は気温同様に回復の兆しを見せ、119・5時間で平年の約76%に。下旬には夏日も5日間を数え、53・7時間とようやく平年を上回った。
今後の天候は、札幌管区気象台が8月29日に発表した北海道地方の1カ月予報によると、移動性高気圧の通過などで平年より高く推移する見込み。特に6―26日の間の気温は「平年並み」「高い」の可能性がともに40%で晴れの日が多くなるとしており、「暖かい初秋」になる可能性が高いという。(池田比佐史)
提供 - 函館新聞社
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