知内湯ノ里のホタルが減少
update 2003/9/2 11:55
【知内】知内町湯ノ里地区のホタルが近年、減少の一途をたどっている。自然環境の変化も原因だが、同会によると、人目を盗んでホタルを持ち帰る観光客もいるという。同会は生息地周辺の住民に監視を依頼するなど、自衛策を講じ、“ホタルの里”の存続に向けた戦いが続いている。
ホタルは、湯ノ里小学校の校舎跡の群生地に生息。毎年、7月下旬から8月中旬に見ごろを迎える。ピーク期には、500匹余りが光を放ち、暗夜を照らしたが、生息数は年々減少している。
1991年、同地区の住民ら43人で「湯ノ里ホタルの会」(佐藤昌介会長)を設立した。ホタルの光を消すまいと、幼虫の生育など周辺の環境整備に着手。今年は7月末、恒例の観察会を中止するなど、ホタルの保護に力を入れている。
観光シーズンを迎えると、町役場には例年、全国から電話やメールで問い合わせがあるという。以前、湯ノ里小校長だった橋本紀勝さん(現・函館上湯川小校長)は、ホタルの成長の様子などをまとめたCD―ROMを作製。役場では、問い合わせ先にCD―ROMを郵送するなど対応している。
こうした現状に、近隣住民は「子供のころはたくさん飛んでいた。今の子供たちのためにもホタルを残したい」と環境保全を訴える。
ホタル減少の原因は明確ではないが、同会では「自然環境の変化よりも、観賞にやって来る人間のモラルの問題。光を絶やさぬよう、保護に努めたい」としている。
提供 - 函館新聞社
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