北海道開発予算04年度概算要求

update 2003/8/29 10:42

 国土交通省北海道局の2004年度道開発予算の概算要求がまとまった。総額は本年度比16%増の9500億1300万円で、一般公共事業を行う開発事業費は本年度と同じ9340億4100万円、非公共事業分野の開発計画費は12億8100万円で、同134%増の大幅な伸び。渡島、檜山関係(函館開発建設部関係)では、奥尻空港(奥尻町)の滑走路延長事業や道立噴火湾パノラマパーク(八雲町)の民間資本を活用した整備(PFI)事業などが盛り込まれた。

 基本方針に「北海道の新生を支える先進的、先駆的な施策の推進」を掲げ、(1)人間力の向上・発揮(2)個性と工夫に満ちた魅力ある都市と地方(3)公平で安心な高齢化社会・少子化対策(4)循環型社会の構築・地球環境問題への対応―の4重点分野を設け、総額の71・7%に当たる6816億円を計上した。

 渡島、檜山関係分のうち、奥尻空港滑走路延長事業は、第2期工事として現在の800メートルから1500メートルに延ばす計画で、05年度中の完成予定。函館空港のターミナル地区の拡張事業も行われる。

 安全な地域社会の形成として、長万部町営大浜団地で「シルバーハウジング・プロジェクト」が進められる。公営住宅のバリアフリー化を進め、緊急時の福祉サービスを提供し、高齢者の自立した安全な生活を支援する。

 噴火湾パノラマパークのPFI事業では、オートキャンプ場やビジターセンターが整備される。

 テロ対策の一環として函館港の保安対策の強化も行われる。

 このほか北海道駒ケ岳周辺5路線のう回路・避難路の整備、江差町の「街なみ環境整備」、函館公園のバリアフリー化、木古内町での海岸浸食対策、資源管理型漁業推進に向けた八雲町・落部(おとしべ)漁港の整備、特別養護老人ホームがある南茅部町・川pヤ小板川(かっくみこいたがわ)周辺を保全する砂防事業、奥尻町・東風泊(やませどまり)海岸の高潮対策―などの事業費が計上された。(吉良 敦)

提供 - 函館新聞社



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