ストーブ商戦早くも

update 2003/8/29 10:41

 冷夏が叫ばれた函館で、早くもストーブ商戦が熱を帯び始めている。市内の家電販売店では大型ストーブが店頭に並び、既に商戦を展開している。市内でまきストーブを作っている老舗店にも、例年より1週間ほど早く注文が入るなど、寒い夏に震えた市民の姿が反映されている。

 ベスト電器函館長崎屋店(美原1)では、お盆前から、大型ストーブを販売。最新式の「薄型」ストーブなどを買い求める市民らが次々と来店している。田村憲昭店長はストーブの今年の動向について、「例年であれば9月下旬から本格化するが、今年は上旬から商戦が“過熱しそう”」と期待する。

 また、MAXデンコードー函館店(石川町52)でも、同時期にストーブの店頭販売を開始。「今のところ昨年同様の売れ行きだが、今後には期待している」という。

 一方、50年以上もまきストーブを作っている大和金属(新川町28)では、従業員8人が、フル回転で作業。時折火花が散る工場内で、手作りのまきストーブを生産している。

 同社のまきストーブの年間生産台数は約2万台。買い求める人の中心は、農家や漁業者など第一次産業に従事している人たちだという。注文が入るのは例年、今月末からだが、今年はお盆明けには売れ始めた。

 高岸良明社長は「鉄板なので、すぐ暖かくなるのがいい。特に、反射熱とかじゃないから足元が暖かい」と魅力を語り、「今年は注文が増えそうだ」と幸先のよいスタートに笑顔を見せている。(後藤泰良)

提供 - 函館新聞社



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