9月に洞爺丸台風50回忌慰霊法要

update 2003/8/29 10:39

 青函連絡船「洞爺丸」などの乗員・乗客約1400人の犠牲者を出した洞爺丸台風(1954年9月26日)から「半世紀」―。上磯町七重浜にある殉難者慰霊碑前で9月26日、遺族らによって洞爺丸台風海難50回忌慰霊法要が執り行われる。50回忌の節目に合わせ、26日には前夜祭と題し、洞爺丸台風事故をテーマにしたフォーラムや写真パネル展なども開催。犠牲者のめい福を祈るとともに、事故の教訓を学ぶ。

 慰霊法要は毎年、函館市仏教会(木村清孝会長)などが中心となり慰霊碑前で行っている。今回は、33回忌をもって解散した海難者遺族会が50回忌を前に再結成。遺族会と仏教会の共催で、慰霊法要と前夜祭を実施する。

 前夜祭は、26日午後6時半から高龍寺音羽ホール(函館市若松町1)で。洞爺丸台風での犠牲者の遺族や、救助活動にかかわった人らがパネリストとして参加しフォーラムを開く。また、事故の様子を撮影した写真パネル展、事故を振り返るビデオの上映、函館海洋気象台の地迫良一次長による講演「台風に備えて」などを予定している。入場無料。

 一方、慰霊法要は26日午前11時から。例年通りの法要のほか、稚児パレード、雅楽演奏などもあり、厳かながらも例年より盛大に執り行う。雨天の場合は、慰霊碑向かいの七宝寺で行う。

 前夜祭、慰霊法要とも一般参加が可能。主催者側では「関心のある人に集まってもらいたい」と、ポスターを作製して来場を呼び掛けている。

 市仏教会の山口道雄事務局長は「洞爺丸台風から災難への心構えなど学ぶことがあるのではないか。命のあり方、どう生きるべきかなど、考える機会になれば」と話している。

提供 - 函館新聞社



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