上ノ国でうるし文化展開幕
update 2003/8/27 09:52
【上ノ国】北海道開拓記念館主催の移動展「北海道のうるし文化」が26日、上ノ国町大留の町総合福祉センター「ジョイじょぐら」で開幕した。全道各地の遺跡で発掘された貴重な出土品や同館収蔵の実物史料を交えて、先史時代から現代まで、人々の生活に密着しながら開花した漆文化の歴史を分かりやすく解説している。
展示は縄文時代からアイヌ文化、現代に至る漆製品などの実物史料約100点が中心。中世から江戸時代の慶長年間に至る漆塗りの椀(わん)や盆、アイヌ民族の奉酒箆(ほうしゅひ)など、同町の史跡・勝山館付近で出土した遺物も一堂に展示している。中世の檜山地域、アイヌ民族の生活や精神文化に強い影響を与えた漆器の歴史や役割を実物史料とパネル、発掘状況の記録写真などとともに解説している。
恵庭市黄金のカリンバ3遺跡の土坑墓群で1999年に出土した縄文時代後期末(約3000年前)の色彩豊かな朱漆塗製のTヌ(くし)や腕輪も展示している。同遺跡の漆製品は、縄文人の美的感覚や精神世界を知る第一級の史料で、世界的にも注目を集めている。
同展は31日まで。入場無料。午前9時―午後5時。期間中、縄文時代の櫛づくり体験(午前10時―午後4時)も行う。
30日午後1時半からは同町教委の松崎水穂、同記念館の水島未記両学芸員が勝山館の漆器や漆文化について講演する。
移動展の第2弾は、9月5日から10日まで南茅部町大船の大船遺跡速報展示室で開催する。
提供 - 函館新聞社
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