2級ボイラー技士に函工定時制から5人合格

update 2003/8/26 10:05

 函館工業高校(寺下征夫校長)定時制機械科3、4年生の男子生徒5人がこのほど、2級ボイラー技士試験に合格した。過去3年間、道内の定時制工業高校で5人同時に合格したケースはないといい、資格取得に力を入れている同校でも初。生徒たちの努力はもちろん、補習を開いた盛田典男教諭(42)の支えが取得への道につながり、生徒らは「合格」の朗報に笑顔を見せている。

 合格したのは、4年の松本章平君(18)、3年の亀谷秀雄君(同)、木村優樹君(同)、中村浩太郎君(17)、本田一君(同)。

 ボイラー技士はビルなどに設置されているボイラーの管理者に必要な資格で、一般的な合格率は5―6割程度。同校でも3年前から取り組んでいるが、定時制での合格者は昨年までで1人だけだった。

 「どうしても資格を取りたい」。昨年10月、生徒たちからの要望を受け、盛田教諭が週3回、通常の授業後、午後8時45分から同10時まで補習を実施。厳しい内容だったが、盛田教諭はイラストや図などを取り入れ分かりやすく生徒に指導した。試験は7月21日に函館大学で行われ、同校定時制からは9人が受験、8月4日の発表で5人が合格した。

 5人も「補習はとても分かりやすかった。年内に危険物の資格も取りたい」(松本君)「盛田先生には“ありがとうございました”と言いたい」(亀谷君)「資格を取っておこうと取り組んだ。試験は思ったより簡単だった」(中村君)「試験勉強は全部難しかった」(木村君)「高校には工業系の資格が取れるから入学した。合格通知が来てホッとした」(松本君)と喜んでいる。

 笑顔の5人に囲まれて盛田教諭は「補修時は、生徒たちからは圧倒されるぐらいの熱意を感じました」と振り返り、生徒の努力をたたえていた。(福士雅巳)

提供 - 函館新聞社



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