青春海峡文学賞第一回大賞に東さん
update 2003/8/25 10:25
高文連道南支部は、文芸作品コンクール「青春海峡文学賞」を創設、24日に市民会館小ホールで結果発表を行った。栄えある第一回の大賞には、函館西高校3年生、東由菓さんの小説「今夜、自転車で」が、準大賞には、同、村木千理さんの小説「shining」が選ばれた。東さんは「受賞できるとは思わなかった」と笑顔を見せ、「今度は本格的な文学賞に挑戦してみたい」と声を弾ませていた。
同コンクールは今年4月、同専門部の立ち上げに合わせて、文芸部の活動を活発化させようと創設。今回は〈1〉小説散文部門〈2〉詩部門〈3〉短歌部門〈4〉俳句部門―の4ジャンルに合わせて約100編の応募があり、大賞は、すべての応募作品の中で一番優れている作品を選んだ。「同支部文芸専門部地区大会」の中で結果発表と表彰式が行われた。
講評では、審査にあたった古谷脩さんが各賞の選考基準について「高校生として、青春らしいか、若々しいかという観点で選んだ」と話し、桜井健治さんが大賞作品について「うまくまとまっていると感じた。展開に幅を持たせており、素晴らしい作品」と述べた。
大賞の東さんは、文芸部に所属しているが小説を書いたのは初めて。「先生に勧められて書いたが、書いてみると面白かった。作品の出来には満足している」とにっこり。同専門部の鳥居大路勝廣部長は「今後、全国的にもメジャーな賞となってくれたら」と“函館発”の文学賞の将来と受賞者の活躍に期待していた。
また、この日の大会では、すばる文学賞受賞作家の奈良裕明さんによる講演会「小説を書くための基礎メソッド」も開かれ、大好評。奈良さんは小説の基本的な書き方として、「具体的な経験や体験を書き、音や味、肌触りなどを文中に入れていくことが大切」と話し、「読者が“そうそう”と思うようにしつつ、“えー!”と驚くような内容にしてほしい」などと指導した。(後藤泰良)
コンクールのそのほかの結果は次の通り。(敬称略)
◇小説散文部門▽最優秀・東由菓(西高3年)▽優秀・村木千理(同)▽佳作・青木みなこ(大妻高1年)◇詩部門▽最優秀・該当なし▽優秀・長瀬茜(白百合高3年)高橋伶未(西高3年)村木千理(同)▽佳作・瀧澤舞子(遺愛高1年)青山ひかり(西高1年)東由菓(同3年)◇短歌部門▽最優秀・該当なし▽優秀・中山尚裕(水産高1年)熊谷学(同)秋葉栄一郎(同)▽佳作・工藤友裕(同)小田友幸(同)小松由美子(西高1年)青山ひかり(同)◇俳句部門▽最優秀・阿部真由子(東高2年)蝦名杏美(函館西3年)▽優秀・高橋伶未(同)▽佳作・浅野裕恵(同)岡嶋美佳(同)
提供 - 函館新聞社
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