天候不良で夏野菜軒並み高値

update 2003/8/23 14:45

 今が旬の夏野菜が天候不良の影響で値上がり始め、函館でも市民の口に入りづらくなっている。中でも、煮て良し、焼いて良しと夏の味覚として庶民に人気のナスは例年の3倍から4倍の高値に。市内スーパーなどからは「こんな値段ではほとんど売れない。大きな痛手」との声が上がっている。

 ナスやダイコンなどは、夏から秋にかけてうま味を増すといわれ、この時期の青果売り場の主役商品。ところが、今夏は台風や日照不足などのマイナス要因が重なり、お盆を過ぎたころから高騰。「出回る数が少なく、品質の割りに高い」(市内大手卸し売り業者)状況が続いている。

 市内のスーパーマーケットや青果店では、ナスは主に本州産を扱っているところが多いが、総じて値段は高くなっている。ダイコンは七飯町産などの「地物」が流通しているが、日照不足による不作で高値になりやすい状態にあるという。

 市内のある大手スーパーでは、21日までナスを5本198円で販売していたが、安く仕入れていた分がなくなり、22日には3本298円に。1本当たり約40円が約100円と倍以上にもなり、手を伸ばす主婦の姿もまばらになった。青果担当者は「この時期にナスが売れないのはつらい」と話す。

 先週まで1本98円だったダイコンも同198円にまで上がり「あと少し値段が高くなると売れなくなるという限界のところまできている」と心配している。

 ナスの漬け物を手掛けている市内の漬け物店でも、「いいナスが手に入らなくなったので、お盆のころには漬けられなくなった。毎年、漬けていたんだけど」と残念そうだ。

 卸し売り業者の間では「ナスは今年は最後まで高いのでは」との見方があり、市民の食卓から遠のく状態が続きそうだ。(後藤泰良)

提供 - 函館新聞社



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