堰八道銀頭取に今後の経営戦略など聞く

update 2003/8/21 10:13

 5月に北陸銀行との経営統合を発表した北海道銀行(本店・札幌市)。両行は経営統合準備委員会を立ち上げ、2004年を目標に準備を進めているが、函館の経済界からは、その余波による、両行の店舗の統廃合を懸念する声もある。今後の経営戦略や道南での展開について、堰八(せきはち)義博頭取に聞いた。

 ――統廃合でまず思い付くのが、店舗の統廃合です。特に道外に本店を持つ北陸銀の店舗は、道銀に一本化するのではとの懸念もあります。

 北陸銀の道内25店の貸し出しは6000億円強。店舗を一気なくした場合、そっくり道銀にくることは、常識的にあり得ません。仮に2000億円の貸し出し資産が北陸銀から他行へ流れた場合、貸出金利の平均利回り2%で計算すると、40億円の利益を失うことになります。同額のコスト削減ができなけば、店舗の廃止は意味がありません。1円も他行に漏らさずに、いかに効率化を進めるか、その限界点を探っているのです。

 ――函館の場合はどうでしょう。

 当面ありません。10年単位の長いスパンで考えると別ですが、北陸銀と道銀が一つのグループだと理解が進めばの話です。ただ、北陸銀はシェア(占有率)は当行、北洋に次ぎ、3番目と高い。貸し出しも預金も900億円で、地元信金と同じレベルです。北陸銀にとっても、重要拠点。互いの資産を伸ばす方向を模索しなければ。

 ――統合による効果は。

 9兆円を超える金融資産は都市銀2番目の規模です。スケールメリット(規模拡大による経済効果)を生かし、ALM(資産管理運用)の効率を高めたいですね。

 また、北陸銀は三大都市圏に店舗網があり、ネットワークが広がります。ライバルの北洋・札幌銀行グループにはないものです。また当行はこれまで、北陸地方へのビジネスをあっせんしてきませんでした。しかし、江戸期にさかのぼると「北前船」による交流が盛んで、ゆかりが深い地域です。統合を機に北陸―北海道間のビジネスをけん引して行けたらと思っています。

提供 - 函館新聞社



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