函館国際貿易プラザ設立

update 2003/1/22 10:52

 国際貿易・港湾振興策として、市などは第3セクターによる株式会社「仮称・函館国際貿易プラザ」(資本金3000万円)を9月下旬に設立する。当面はサハリン沖石油・天然ガス開発プロジェクトへの取り組み体制を充実させ、新会社設立2年目からの黒字経営を目指す。中長期的には中国や韓国、ロシア極東地域などとの貿易を展開する。また、港町ふ頭のコンテナヤード整備には約9億2000万円の事業費を投じる考え。

 新会社については、市が21日までにまとめた同プロジェクトの「基本的な考え方と展開方法」(中間報告)で明らかにされた。

 それによると、新会社は設立時の資本金を3000万円、授権資本3億円とし、出資比率は市51%、民間49%。運営体制は代表取締役社長(非常勤)をはじめ、常勤の代表取締役専務(事業統括責任者)、取締役3人(非常勤)監査役2人(同)のほか、総務担当1人、営業担当2人を配置。ふ頭担当の2人は設立3年目をめどに置く。

 設立に当たっては、今月からの事前協議を経て、6月の定例市議会に出資金関係の補正予算案を提出。7月下旬に設立準備委員会、8月中旬に発起人会をそれぞれ開催した後、9月上旬の会社設立手続き、同下旬の創立総会、10月の営業開始を目指すスケジュール。

 新会社は当初、固定資産を持たないソフト事業会社として小規模でスタートし、事業展開に合わせて逐次事業拡大を図る。また、ふ頭業務部門(港町ふ頭)については、大型荷役機械などの管理のほか、コンテナヤード、水深12メートル・14メートル岸壁の運営に関する個別業務の委託を市から受け、業務を開始する。

 事業構成は@産業支援部門(貿易支援・相談、ビジネス企画、ポートセールス)A貿易促進部門(海外・国内ビジネス)Bふ頭業務部門(コンテナヤードなどの運営に関する個別業務)を予定。

 収支見込みでは、設立1、2年目の年間コンテナ取り扱い本数を各4、3年目以降は6とする。1年目は190万円の損失となるが、2年目以降は毎年度110―380万円の利益を見込んでいる。

提供 - 函館新聞社



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