ミミズで生ごみリサイクル

update 2003/8/18 10:51

 NPO法人・北海道インディペンデンス協議会函館支部(榊清市支部長、本部・札幌)は9月1日から、ミミズを活用した生ごみのリサイクルを開始する。ホテルや大型スーパーなどから出る生ごみを買い取り、ミミズに食べさせ、土壌改良剤にする取り組みで、道南では初めて。有機野菜の生産も視野に入れ、事業を拡大する考えだ。

 同支部によると、利用施設がその規模に応じ、活動費として年間10―100万円を同会に支払うと、同会が有価物として1回100円でほぼ毎日、生ごみを買い取る仕組み。買い取りや設備運営にかかる費用は同会が負担するので、「施設側の総負担額は一般的なごみ回収業者の買い取り価格の約8割に抑える」という。

 肥料の生産方法は、上磯町清川に用意した約9900平方メートルの土地に、木の枠で縦50メートル、横5メートル、高さ50センチの「ビット」と呼ばれる保管庫を作製。生ごみに木くずなどを入れ、1カ月間発酵させた後、ミミズを投入。ミミズは発酵ごみを食べ、ふんとして排出、約2カ月間で1ビット分の肥料が完成する。

 肥料は同会が用意したガラスハウスで使用。トマトやネギのほか、地元では簡単に手に入らない南国のフルーツなどを栽培し、安価で利用施設などに販売する方針。将来は農業協同組合にも卸し、有機農業の拡大も視野に入れる。土壌改良剤の生産量は、契約企業の数により変動するため、今後1年間のデータをとり、詳しい数値を算出する。

 作業人員は近隣の高齢者福祉施設や障害者施設などからの派遣でまかなう方針で、人数などは現在調整中だ。

 同会と初めて契約を結んだ函館国際ホテル(菊地正治社長)は、「ごみの減量化と経費の削減になる。環境に配慮しつつコストダウンができるのは素晴らしい」と話す。

 同事業は札幌本部でも先月から行っており、アサヒビール北海道工場がホップの搾りかすを提供している。

提供 - 函館新聞社



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