熊石の墓地にヒグマ出没

update 2003/8/18 10:49

　【熊石】熊石町泊川の薬師寺裏の墓地で１５日昼、ヒグマが出没する騒ぎがあった。出没当時、お盆の墓参りに来ていた人が大勢いたが、けが人や被害はなかった。町などでは、翌１６日に墓参りの時間規制を行うなどの対応策をとった。

　墓地は傾斜地にあり、森を切り分けるように中腹から上に伸びる形になっており、クマは墓地の一番下に出没した。上には墓参りに来ていた家族連れらが大勢いたが、クマは人を襲わず、山に戻ったという。ハンター３人、警察官２人、役場職員１人が出動した。

　翌１６日には、墓地のすぐ隣の北山神社にクマが出没。同じクマとみられたことなどから、警察やハンターが墓地周辺で警戒に当たるとともに、町で墓参りの時間を午前９時から正午までに規制した。

　正午過ぎからは、墓地の入り口に、道路工事などの際に使うバリケードを３つ設けて墓参りを制限したほか、ハンターが見張りにつくなどの事故予防策が取られた。

　同町に住む８２歳の女性は「ずっとこのまちで生まれ育ったけど、墓にクマが出たのは初めて」と驚いた様子を見せ、地元のハンターの男性も「冷夏だからといって、クマのえさの何かが不足しているとは考えにくい。クマの数が増えているのでは」と厳しい表情をみせていた。（後藤泰良）

提供 - 函館新聞社

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