ブルーリッジ6年ぶり函館入港

update 2003/10/2 13:13

 米海軍第7艦隊の旗艦「ブルーリッジ」(1万9200トン、J・スティーブン・メイナード艦長、乗組員約960人)が1日午前10時、函館港に入港、港町ふ頭に接岸した。同艦の寄港は1997年以来6年ぶりで、接岸するのは初めて。入港目的は「補給・休養・親善」としており、4日まで停泊する。入港に際し、函館港の軍港化を恐れる労働、市民団体などが反発したが、反対派を除く見物人はおおむね歓迎の様子で、大きな混乱のない静かな入港となった。

 午前9時過ぎ、穏やかな函館湾に姿を現した同艦は、函館港に入る直前、船体をタグボートに押されて約90度回転させ、グレーの船体を鈍く光らせて前進。第7艦隊音楽隊のマーチング演奏に乗って、同10時12分、船体左側を静かに接岸させた。

 接岸後の午前11時からは歓迎式が行われ、函館商工会議所の森川基嗣副会頭が「函館の街を存分に楽しみ、英気を養ってほしい」とあいさつ。第7艦隊のティモシー・M・ジャーディナ参謀長が「国防面からも、日米両国の友好をさらに深めたい」と応じた。この後、函館日米協会、函館商工会議所などからジャーディナ参謀長、メイナード艦長らに花束が手渡され、報道関係者などに艦内が公開された。乗組員らは順次、マイクロバスで市内へと繰り出した。

 歓迎式終了後、函館市の里見滋港湾空港部長は、市が1984年に制定した「核兵器廃絶平和都市宣言」の文書をメイナード艦長に手渡し、同艦入港に対する市民感情を伝えた。同部長によると、同艦長は「函館市民の平和への懸念は理解している」と答えたという。

 停泊地の港町ふ頭には、米海軍はテロを想定した安全対策として、高さ3メートル、延長約250メートルの鉄板フェンスを岸壁前に張り巡らせた。いかめしい雰囲気の中、早朝から全労連・函労会議や市民団体などの約150人が詰め掛け、同艦に向かって抗議の声をぶつけた一方、軍艦を一目見ようと訪れた市民も多く、見学エリアは入港の瞬間を見届ける家族連れなどでにぎわった。

提供 - 函館新聞社



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