半世紀ぶり函館山要塞を清掃
update 2003/8/27 09:50
函館の観光を考える「箱館会」(川村雄司会長、47社加盟)は26日、北海道遺産にも選ばれた函館山要塞の清掃活動を行った。8合目付近にある要塞内は、50年以上もの間掃除されておらず、土やがれきなどが堆積(たいせき)。参加者は額の汗をぬぐいながら、スコップで土砂をかき出すなどして、半世紀分の“汚れ”を落とした。
同会はホテル、飲食店展、バス会社など観光に関係する業者で構成。その第一部会(後藤敏一会長)が「函館山登山マップ」を作成するため(9月完成予定)同所を訪れたところ、荒れ放題だったことから企画した。要塞は2001年に道遺産に指定されて以来、徐々に注目を集めており、28日にはJR東日本の東北出発のトレッキングツアーも行われる。
清掃活動には、加盟団体と函館ビジネスアカデミーの学生ら約60人が参加。終戦から58年間、放置されきた要塞7カ所のうち、「戦斗指令所」と「第一観測所」に通じる階段の2カ所を掃除した。
石や土のほか、空き缶などのごみも多く、1メートル四方程度の袋に入れられた「異物」は130袋分に。苦労のかいあって、土に埋もれていた戦斗指令所の側溝が姿を現すなど、参加者からは「歴史の遺物が輝きを帯びたようだ」と喜びの声も上がった。
後藤会長は「他の5カ所も清掃したい」と話し、「毎年の取り組みにできたら」と意気込んでいた。(後藤泰良)
提供 - 函館新聞社
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