母への供養、走りで全う 函館の佐藤さん フル・ハーフマラソン各88回完走
update 2026/1/16 07:20
函館市堀川町の元高校教員、佐藤守彦さん(83)が、亡き母を供養するためハーフマラソン、フルマラソン各88回の完走を成し遂げた。最後は今月11日に出場した「いぶすき菜の花マラソン」(鹿児島県)のフルマラソンを7時間43分1秒で駆け抜けた。四国八十八ケ所巡り(お遍路)にちなみ、88回の目標を立て18年7カ月かけて達成。佐藤さんは「母への誓いを全うできた」と安堵(あんど)の表情を浮かべている。
佐藤さんの母のミヱさん(享年99)は2006年に逝去。母の死に目に会えなかったなど親不孝の数々が思い出され、ざんきの念に胸が締め付けられ「母の供養のため償いをしなければと心に深く刻まれた」と佐藤さん。
佐藤さんは1995年、53歳のときに趣味でマラソンを始め、母が亡くなった翌07年(65歳)から市内外のハーフ、フルマラソン大会に出て、完走を重ねた。ハーフ88回目は24年の「魚沼コシヒカリ紅葉マラソン」(新潟県)で達成。フルは同年の「みえ松阪マラソン」を完走し、87回目まで到達していた。
しかし、昨年は「板橋シティマラソン」(東京)と「新潟シティマラソン」の2度出場したが、共に途中棄権という結果に。医師の診断で両膝が変形性膝関節症ということも分かり「2回のリタイヤは、とてもつらかった」(佐藤さん)と振り返る。
両膝の病気は治っていないが、膝に負担を掛けないストレッチや筋トレを行うなど入念に準備して今年1月、いぶすき菜の花マラソンで88回目のフル完走に挑んだ。ミヱさんと17年に旅立った最愛の妻・正子さん(享年69)の遺骨、遺髪を身に着け、全力を出し切り見事完走。佐藤さんは「母、妻がそばにいてくれたおかげで、ゴールまで足を動かすことができた。そして長女(須賀)千聡の支えも大きい」と感謝する。
今後も函館マラソンのハーフ出場など、健康維持のため走り続けるという。佐藤さんは「うれしいというより安心感が心を満たしている。母への深い愛情を持ち続けていたからこそ実現できた」と話している。
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