一般会計3年ぶり増 コロナ対策に重点、函館市新年度一般会計予算案
update 2022/2/11 21:21
函館市は10日、2022年度予算案を発表した。一般会計は、今年度当初予算比2・3%増の1374億3000万円と3年ぶりの増額となった。歳入では、新型コロナウイルス感染症の影響で落ち込んでいた企業収益の改善による市税収入の増額と地方交付税の増額が見込める一方、歳出では、介護保険や後期高齢者の医療給付などの社会保険関係各費が負担増となった。市は引き続きコロナ感染症防止対策に取り組みながら、人口減少を踏まえた将来的な財政見通しを考慮し、健全な行財政運営に努めるとした。
一般会計の歳入は、市税収入が給与所得や企業収益などの増化を見込み、今年度当初比4・2%増の317億7200万円。地方交付税は国の地方財政計画などを参考に同8・1%増の323億7100万円。寄付金はふるさと納税の増加で同8・3%増の10億8094万円。
歳出は、地域経済活性化対策などを含む商工費が同11・5%増の127億2411万円。コロナワクチン接種費用などの衛生費は同0・6%減の112億8922万円。民生費は同0・2%減の541億1092万円。教育費は同13・5%増の75億6731万円。職員費は同2・2%増168億8169万円。
予備費はコロナ対策に伴う緊急的な需要に対応するため、今年度に続き通常より1億円増額し2億円を確保。予算不足を補う財政調整基金は5億3000万円を繰り入れ新年度当初の残高見込みは約79億円。
主な事業では、4月に市内10圏域に開設される福祉拠点の推進経費が1億9076万円。函館駅前東地区市街地再開発事業費に3億2040万円。西部地区再整備事業費に3億567万円。南茅部中校舎新築事業費に12億5169万円。子宮頸がん予防ワクチンの積極的勧奨の再開費用に5億5361万円。子ども・ひとり親家庭医療費助成制度の拡充などに6億2763万円。中学校卒業生入学準備等給付金に1989万円。津波ハザードマップ更新などの防災対策経費に7376万円などを盛り込んだ。
工藤寿樹市長は「引き続きコロナ感染防止対策に重点を置きながら、ポストコロナ、ウイズコロナを見据えた経済の活性化に取り組むとともに、福祉や教育の充実を進めていきたい」と述べた。
9特別会計と4企業会計を合わせた総額は、同3・1%増の2795億8600万円。今月下旬開会予定の定例市議会に提案する。
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