函館で雪道転倒による救急搬送続出 1月はすでに55件
update 2022/1/14 07:27
函館市内では今月に入り、凍結した雪道での転倒事故が相次いでいる。市消防本部によると、1日から12日午後5時までに転倒による救急搬送は55件(速報値)に上り、昨年12月の39件(同)を16件上回っている。日中に解けた雪が夜間や早朝の冷え込みで凍結しており、運転時や歩行中に十分な注意が必要となっている。
気象庁のホームページによると、函館では5日から12日まで最高気温がプラスで真冬日になっていない。一方、1〜10日の最低気温の平均は氷点下7・6度で、平年の同5・2度より約2度低い。雪はほぼ毎日のように降っているが積雪の深さは13〜15センチで推移し、11日は25・0ミリの降水量があった。
このため12日は、除雪車の入っていない車道や歩道は厚い氷に覆われていた。同本部によると、雪道で転倒による救急搬送は1月1日以降、最低1件以上発生しており、11日は5件、12日(午後5時現在)は今月最多の9件と増加した。
同日、市内では、キャスター付きバッグを持ち、転ばないように慎重に歩く観光客や、つるはしなどで歩道の氷を砕く作業に追われる市民が見られた。市内末広町の男性(61)は「氷を割るのは大変。除雪車を出動させるのは凍結した状況も見て判断してもらえれば」と話していた。
市では、坂道や急カーブのある市道約270カ所に砂箱を設置し、ドライバーや歩行者に対し滑り止め用の砂袋を用意しているが、ここ数日、補充が追い付かない状態が続いているという。市道路管理課では「鋭意補充に努めている」とした上で、「一度に大量の砂袋を持ち帰ったり、自宅敷地内で使用したりしないようお願いしたい」としている。
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