衆院選道8区 逢坂氏返り咲き3選 前田氏、比例復活 14年ぶり道南2議員
update 2014/12/15 10:05
第47回衆院選は14日、投票が行われ、道8区(渡島・桧山管内)は即日開票の結果、民主党元職の逢坂誠二氏(55)=新党大地推薦=が9万7745票を獲得、3度目の当選を果たした。民主党は前回2012年以来の議席奪回。自民党前職の前田一男氏(48)=公明党推薦=は逢坂氏に敗れ、小選挙区での議席獲得はならなかったが、比例復活で2度目の当選を決め、14年ぶりに道南から衆院議員が2人誕生することになった。道内は自民党が8選挙区で議席を守った。投票率は8区全体で54・62%、函館市は51・66%と低調だった。(衆院選取材班)
逢坂氏は支持団体の連合や傘下労組の支援を受けた組織戦を展開。公明党や地元経済界が推した前田氏を破り、2年ぶりに国政の舞台に返り咲いた。共産党新人の原田有康氏(66)は前回選挙から得票数を伸ばしたが、及ばなかった。
逢坂氏は2009年の衆院選で比例道ブロックから8区にくら替えし、17万票以上を獲得して圧勝。前回は一転して民主への逆風下で約10万票を落として前田氏に敗れ、比例復活もならなかった。
落選後は来春の知事選出馬もささやかれた中、国政復帰にこだわり、管内をこまめに回って支持を呼び掛けた。街頭演説を2年間で500回以上重ねたほか、「大間は絶対に稼働させない」として福島第一原発やドイツ、フランスにも足を運んで脱原発政策を学ぶなど、精力的に活動。民主党への逆風が前回から弱まったことも手伝い、前田氏を上回った。
前田氏は松前町長を2期8年務めた後、国政に挑戦。前回選挙で自民党として小選挙区初勝利を飾り、議席維持を目指した。
選挙戦では、安倍晋三首相の経済政策「アベノミクス」の継続や地方創生の実現を主張し、建設、水産、商工団体などが手厚く支持。公示前には安倍首相、公示後には石破茂地方創生担当相、谷垣禎一幹事長ら大物政治家が続々と8区入りし、てこ入れを図った。大間原発反対も訴え、「与党の代議士として、政権中枢に大間中止の声を届ける」と支持を求めたが、原発回帰政策を進める自民への不信感をぬぐい去れず、逢坂氏の再選を許した。しかし、他選挙区で自民候補が軒並み当選したことで、比例での復活当選となった。
共産党の原田氏は2000年以来14年ぶりの衆院選出馬。大間原発や消費増税への反対、党と候補者の政策がぶれない点をアピールして前回選挙から得票数を伸ばしたが、民主・自民の激しい争いの中で埋没する結果となった。
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