「北斗星」来年度廃止 道南からも惜しむ声

update 2014/12/6 10:21


 寝台特急「北斗星」(上野−札幌)の廃止方針を受け、道南の観光関係者や鉄道ファンからは「仕方ないかも知れないが、残念」と惜しむ声が聞かれた。

 運行開始当時は3往復で、2008年から1往復となった。早朝に函館駅に着くと、朝市などへ向かう人も多かった。函館ホテル旅館協同組合(遠藤浩司理事長)は「着地点の観光、宿泊業者にとって廃止は残念。(機関車開発など)費用対効果を考えればやむを得ないのかも知れない」と話す。6日からJR北海道が運行するSL臨時列車も本年度限りの予定で、「北海道新幹線が来るとはいえ、魅力ある列車が無くなるのは複雑な思い。新幹線が大勢の観光客を運んでくれることを願う」と期待する。

 鉄道ファンで、函館市本通の会社員、石井健夫さん(62)は「出張や旅行で何度も乗った。貨物列車をけん引する機関車を使用するなどして、ブルートレインによる旅のロマンは残してほしい」と語った。七飯町にあるホテルの従業員は「のんびり過ごすのが旅のだいご味で、ゆっくりとした時間の流れる道南に来るのに北斗星は絶好の列車だったと思う。速さを売りとする新幹線の利用者では、そのような旅情ではなく、ほかの楽しみを求めることが多くなるのでは」と指摘した。

提供 - 函館新聞社

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