函館市合併10周年フォーラム 旧4町村の未来語り合う
update 2014/12/2 10:23
函館市と旧戸井町、旧恵山町、旧椴法華村、旧南茅部町が合併し、1日で10周年を迎えた。恵山コミュニティセンターで開かれた市主催の記念フォーラム「函館市東部4地域のあゆみとこれから」(市主催)には約200人が参加、人口減少や過疎化が進む中でのまちづくりや将来像などについて意見をかわした。
工藤寿樹市長は冒頭あいさつで「平成の大合併は人口減や地域衰退が進む中、少しでも衰退を食い止める意味での消極的選択だった」と振り返り、「顔見知りの職員がいなくなる寂しさは理解している。不安を和らげ、取り除く思いを持ち続けて行政をやっていく」と述べた。
フォーラムでは今年9月に北海学園大地域経済学科の西村宣彦准教授のゼミ生が行った、4地域住民への聞き取りとアンケート調査の内容を報告。10年前と比べ、合併に肯定的な住民がやや減る一方で懐疑的な人が増え、両者がほぼ拮抗(きっこう)した結果を示し、「合併後の住民サービスは行政で把握する客観的事実と、住民が感じる主観的評価にギャップがあり、不満という形で表れている可能性がある」などとまとめた。
その後のパネルディスカッションには、4地域の支所長と住民代表の計8人が参加した。
戸井漁協の森祐組合長は「漁業を継続できる体制作りができなければ衰退する。他国から研修生を受け入れるなどし、労働力を増やすことが必要」と指摘。南茅部町内会連絡協議会の熊谷儀一会長は「地域の声が届かなくなっており、各団体が一堂に会し、まとめて要望していくための組織作りに向けた動きがある」と報告した。
一方、山田隆嗣椴法華支所長は「さまざまな課題に町会中心に対応するのが一つの方法論。行政も支援したい」と述べた。また坂野昌治恵山支所長は来場者からの「情報発信が不足している」との指摘に対し、「1泊2日の観光客が多く、どう足を向けてもらうかが重要。4地域で一つの観光協会を作ってほしい」と提案した。
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