函館悦山会の古川さん、民謡全国優勝

update 2014/11/25 10:16


 民謡団体の「函館悦山会」の古川(こがわ)麻衣さん(30)は、10月に東京・両国国技館で開かれた「民謡民舞全国大会」(日本民謡協会主催)で、全国優勝となる内閣総理大臣賞を獲得した。小学6年生のころから憧れていた舞台で夢をかなえた古川さんは「信じられない気持ち。うれしい」と喜びをかみしめる。

 同賞は、1983年に師匠で祖母の小林基悦さん(76)、2011年に妹の亜美さん(25)も受賞しており、麻衣さんで3人目となる快挙を成し遂げた。

 選曲した歌は、基悦さんの師・佐々木基晴氏が周知を図る「道南口説節」。盲目の女性旅芸人(瞽女(ごぜ))による物語調の口説節がもとになっている。亜美さんも選曲して賞を獲得した思い入れのある歌だ。

 麻衣さんは2年前、こぶしを入れようと力んで身体と声が硬くなってしまう癖を克服するため、普段の稽古に加えてカラオケ練習も始めた。これが功を奏し、昨年4月に札幌で開かれた北海道地区大会で総合優勝を果たした。全国大会の最高部門「内閣総理大臣賞争奪戦」への出場権も手に入れ、より一層の練習に向けて気を引き締めた。特別練習では、思うように表現できない悔しさに涙を流すこともあったという。

 全国大会の本番直前。最後の練習の際、基悦さんの一声で気持ちがほぐれた。「今日は良い調子。そのまま歌っておいで」。会場には、壇上で太鼓を叩く亜美さんや横断幕を掲げて声援を飛ばす約50人の応援団の姿が。柔らかく、大きく、一言一言はっきり歌うことを意識した。同賞に選ばれた麻衣さんは「家族の支えがあってこそ受賞できた。せっかく掴んだ感覚を忘れないよう、これからも練習に励みたい」と語り、これからも邁進し続ける。

 また、同悦山会の函館白百合高3年生の小林樹奈さん(18)は、同大会青年部(29歳以下)で「南茅部鱈釣り口説」を歌い、51人中5位入賞となった。樹奈さんは「初めての全国大会だったけど、入賞できてうれしい」と喜んだ。

提供 - 函館新聞社

前のページにもどる   ニュースをもっと読む



ご注意:
●掲載している各種情報は、著作権者の権利を侵さないよう配慮の上掲載されるか、又は、各情報提供元の承諾の元に掲載されています。情報の閲覧及び利用については「免責事項」をよくお読み頂いた上で、承諾の上行って下さい。
●掲載中の情報の中には現在有効ではない情報が含まれる場合があります。内容についてはよくご確認下さい。

ページ先頭へ

e-HAKODATE .com
e-HAKODATEは、函館市道南の地域情報や函館地図、旅行観光情報、検索エンジンなど、函館道南のための地域ポータルサイトです